「二日とろろ」と「初夢」

我が家では一月二日は「とろろ飯」を食べる。
大晦日から元日にかけてお酒やご馳走をいただき、
酷使して来た胃腸を休めるという意味があるらしい。
どうやら母の出身地の風習らしいが、
うちでは私が物心ついたころから「とろろ飯」だったので、
どこの家でもそうなんだろうと思っていた。
二日ではなく三日に食べるという地域もあるらしい・・・・・・。
かつて大晦日は寝ないで夜を過ごすものだった。
なぜかと言えば、起きたまま新年を迎えるためだ。
このため新年になってから初めて寝るのは一月一日の夜となり、
その時に見る夢を「初夢」と呼ぶようになったのだ。
初夢と言えば一富士、二鷹、三茄子が有名だ。
しかし、なぜその夢を見るといいとされるのかをご存じだろうか。
まず「一富士」の富士は誰もが知っている日本一高い山で、
「不死」に通じることから縁起がいいとされている。
そして「二鷹」の鷹については、鷹は賢く強い鳥であり、
「高い」に通じることから縁起がいい。
三茄子の茄子は「物事をなす」に通じるからと言われている。
そして多くのかたがご存じなのはここまでだと思うのだが、
じつは初夢に見ると縁起がいいとされる夢にはまだ続きがある。
四番目は「四扇」で、扇は末広がりであることから。
五番目は「五煙草」で、煙は上へ上へ上って行くことから。
そして六番目は「六座頭」で、
座頭とはお坊さんの頭のことを言い、
お坊さんの頭には毛がないことから、
「怪我がない」に通じるためと言われている・・・・・・


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